不知火型起業VS雲龍型起業~本当に強い起業・独立はどちらか?~

歌舞伎の隈取やロックバンドKISSのジーンシモンズさんを彷彿とさせる派手な素顔でおなじみのデーモン小暮閣下といえば、ロック歌手であるばかりではなく、相撲評論家としての顔を持つ人物(悪魔)としてよく知られています。

また、相撲と言えば、フジテレビのニュース番組「ユアタイム」でキャスターを務めるファッションモデルの市川紗椰さん、AKB48チームBのメンバーの田名部生来さんなど若い女性にも「相撲女子」と呼ばれる相撲ファンが増えています。

いつの時代も熱い日本の国技大相撲ですが、横綱の土俵入りには「不知火型」「雲龍型」の2つの型があることをご存知でしょうか?

「不知火型」は激しい攻めの型、「雲龍型」は攻めと守りを兼備した型と言われており、「不知火型」の横綱は「雲龍型」の横綱に比べて短命に終わるというジンクスがあるといいます。

不知火型と雲龍型。あなたならどちらを選んで戦いますか?

あなたが起業するとして、まず会社を辞めますか?それとも、十分な準備をやってから辞めますか?

実は、俗に「脱サラ」と言われることもある「起業・独立」に於いても、この「不知火型」「雲龍型」の2つの型があるのです。この2つの型は大相撲と同じで、「不知火型」は激しい攻めの型、「雲龍型」は攻めと守りを兼備した型です。

もう少し具体的に言うと、「不知火型」は「起業するぞ!」みたいにして、覚悟を決めて、入っていた会社を辞めて「自分の事業」に最初からフルコミットする方法です。

一方、「雲龍型」はというと、「起業する」という熱い想いはそのままに、「週末起業」のような要領で、会社は辞めずに「自分の事業」の準備をじっくりやってから、その事業での「独立が可能」という判断ができてから会社を辞める方法です。

いずれの型も一長一短あり、どちらかが正解という訳ではありません。大相撲の横綱と同じく、どちらの型からも成功者が出ているからです。

しかしながら、当サイトではファイナンスリスク管理の観点から、「雲龍型」の起業をお勧めします。

確かに、「不知火型」「起業・独立」は、如何にもハイリスクハイリターンの世界に生きる起業家のイメージであり、カッコイイし、憧れます。

その為、「不知火型」「起業・独立」を果たした方を、周囲の人は「ジョジョの奇妙な冒険 第一部」の名台詞で言うなら「さすが〇〇さん!、おれたちにできない事を平然とやってのけるッ、そこにシビれる!、あこがれるゥ!」と言ってくれるかも知れません。

しかし、その「起業・独立」の先には、もれなく5年後の生存率15%未満、10年後の生存率7%未満、20年後の生存率は1%未満という起業の現実が待っているのです。

もし、その起業家の「起業・独立」のビジネスプランが分かりやすい勝ち戦であるなら、会社を辞める事により、会社の仕事に費やしていた時間を「自分の事業」に全部投入できるのですから、「不知火型」「起業・独立」のメリットを十分に享受できることでしょう。

逆に、そうではないならリスク管理の観点からは疑問符が付きます。また、分かりやすい勝ち戦だと最初は思えても、太陽光発電関連のように、環境の変化によってそうではなくなる場合もありますから要注意です。

サラリーマンが明日から社長って、カッコイイですよね。でも、イメージだけで決めてはいけません。

軍配がどちらに上がるかは一人一人の起業家の活躍次第です。どちらを選ぶにせよ、全力で取り組みましょう。

それに対して、「雲龍型」「起業・独立」は、会社を辞めずに「自分の事業」の準備をじっくりやっていくのですから、「不知火型」に比べて石橋を叩いて渡る的な印象で、カッコよさで劣るかも知れません。

また、会社の仕事もあるのですから、「自分の事業」の準備に費やせる時間も限られます。

これらのデメリットに対して、「雲龍型」には、いわゆる日本的な正社員のポジションを持っている方には、ファイナンスの観点からの強烈なメリットがあるのです。

日本的な正社員の雇用契約には入っている会社に対する債券を持つのと同じような効果があります。定年まで解雇される確率が低く、会社の仕事をするのを条件として、毎年、何百万円ものリターンが比較的低リスクで得られるのです。それどころか、実質的に貯蓄の退職金や年金が付いてきます。これを金融商品として考えると極めて有利な条件なのです。

しかも、日本的な正社員の雇用契約は、有利な内容であればある程に入り口が限られており、一度手放すと二度と得られない可能性が高いのです。

この極めて有利な条件を捨ててまで「不知火型」を選ぶには、よほどの優れたビジネスプランを持っている必要があります。

また、プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)の枠組みで行くと、安定した収益が見込める正社員は「花形商品」か「金のなる木」です。この収益があるからこそ、収益が得られるかどうか分からない「問題児」を試せるのです。

しかしながら、上記のような議論は分かるけれども、「自分の事業」の準備に費やす時間はどうやって確保すればいいのかというご意見もあることでしょう。

その点については、このサイトでも少しずつヒントを書いていきますので、お楽しみに!

「問題児」はあっという間に「負け犬」になる可能性が高いのだということも肝に銘じましょう。

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