起業・独立を果たして起業家(アントレプレナー)や創業者(ファウンダー)になるって、どういうことであるとお考えでしょうか?
イメージ通りにカッコ良いのか、それとも実際は、結構、泥臭くてカッコ悪いものなのでしょうか?
ここ何年かの間で起業・独立を果たしたという方々とお話をさせていただく機会があると、実際に自分の会社を始めてみての感想をなるべく伺うようにしています。
すると、「起業してから初めて分かることが多すぎる」とか、「最初に誰かが正解を教えてくれていればもっと簡単だったかもしれない」とか、「社長業は体で覚えるしかない」みたいなご意見をいただく場合があります。
あなたには、皆で泥んこになって仕事をする覚悟がありますか?それとも汚れることのない環境で優雅に働きたいのでしょうか?会社を辞めてしまう前にしっかり考えましょう。
犬でも越えられる?という訳ではありませんが、起業・独立のハードルは、かつてに比べると大幅に下がっています。でも、それは見た目が下がっただけですので、ご注意を!
単に会社を辞めて、法人を登記するなどして、自分で創った新しい会社名を名乗ってみるだけなら、マニュアル本や、Googleで検索して出てきた内容をなぞれば、誰にでも比較的簡単に出来てしまいます。
GoogleやAmazonが登場した今、起業・独立に必要な情報探しのハードルは大きく下がりました。
しかも、最近では法人を登記するとビズシードというベンチャー企業から「創業手帳」という経営ガイドブックがいただけるようになっていたりと、一昔前に比べて環境は大きく変わりました。
また、かつては株式会社を始めるのに資本金1000万円以上が必要でしたが、最近はそういう心配もありません。
肝心の事業の企画にしても、情報収集のインフラが整った今、誰かが既に構築したビジネスモデルについて調べ上げ、参考にすることも以前に比べて簡単になりました。
しかし、そういう起業・独立の先には漏れなく5年後の生存率15%未満、10年後の生存率7%未満、20年後の生存率は1%未満という起業の現実が待っているのです。
当サイトでは、一見してハードルが下がったように思えるからと言って、「勢い」で起業・独立を目指すことはお勧めしません。
なぜなら、会社を経営をしていくということは、ある意味、賢者の仕事なのです。
経営者は、法律や経済、会計や金融だけでなく、人間心理なども含めて、経営に関わる様々な領域を、辞めるまで深め続ける必要があるのです。
経営者は、誰にも負けない努力をし、経営に関わる様々な領域への理解を深め、その研鑽の中から、リーダーとして事業の方向性を仲間たちに示さなければなりません。
しかしながら、そうは言っても人生は有限です。1人のビジネスパーソンの生涯の持ち時間で、経営に関わる様々な領域を極めるには無理があります。特に起業・独立を目指す段階では、まだまだ足りないものがあるのがむしろ当然ではないでしょうか。
ドラクエでは、遊び人もLV20以上になると悟りを開いて、賢者に転職することが出来ました。何事もある一定の経験を積んだ方の知恵は傾聴に値します。謙虚に伺いましょう。
では、起業・独立を目指すやる気あふれる人材は、これから始める事業の方向性を決めるにあたって、どのような努力をすればいいのでしょう。
誰にも負けない努力をし、経営に関わる様々な領域への理解を深めるのは当然ですが、それに加えてやっていただきたいのが、その時点で足りない知恵を、賢い他人から得る努力をしていただきたいのです。
具体的には、弁護士や税理士、経営コンサルタントなど様々な専門家の力を活用してください。
これから起業・独立を果たすあなたにとっては、企画したビジネスプランは夢の設計図です。そこに描かれた戦略が、抜け漏れだらけの独善的な戦略であっては、成功の確率は下がってしまうというものです。
だからこそ、要所要所で様々な専門家という賢い他人のレビューを受け、あなたが気づいていない穴を探しては、塞ぐのです。この繰り返しで、起業・独立のリスクはかなり抑えられることでしょう。
また、法人の登記、就業規則作成、社会保険の適用、決算書作成など、起業・独立とその後の事業運営を進めていく上で避けては通れない手続きなどにおいても、様々な専門家は強い味方になります。
ただし、専門家への単なる丸投げは思考停止に過ぎませんので、当サイトではお勧めしません。
まず、経営者であるあなた自身が、誰にも負けない努力の一つとして理解を深めることを大前提として、限られた時間を有効に活用するために、敢えて専門家に依頼するようにしましょう。
しかしながら、医者にヤブ医者がいるように、様々な専門家にも不勉強な方々がいますので、ご注意ください。
様々な中小・ベンチャーの経営者が、ヤブ税理士やヤブ弁護士から、わりと適当な助言をされている現実を筆者は目の当たりにしています。
当サイトでも、起業・独立の志願者や中小・ベンチャーの経営者と、様々な専門家との出会いの場を構築する構想がありますので、ご期待下さい。
不勉強な専門家は時々いますのでご注意を。良し悪しを見分ける目を養い、肩書に騙されることなく、何事も鵜呑みにしない姿勢で臨みましょう。
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